工場はまだまだアナログ!でも、だから出来ることがある
最近、マテハン・省力機器メーカーの大有さんと一緒に、さまざまな現場を訪れています。
どこも思わず「えっ、まだ手作業なんだ!」と驚くような工程がたくさん。
たとえば、30kgの袋を1日に何度も人力で投入する作業。
数百度の窯に、皮手袋を頼りに手作業で原料を入れる作業。
あるいは、法令に対応するために、荷役作業そのものを見直さなければいけないケース。
まだまだ体に負担のかかる仕事が多いのが、ものづくりのリアルです。
安全とワクワクは、両立できる
私たちが関わることで、作業者の方の安全が守られ、無理な作業がなくなる瞬間があります。
これは、本当に嬉しい瞬間です。そして、実はもう一つ嬉しい瞬間があります。
それは、新しい機械を設置・搬入する日。
作業者の皆さんが工場の一角に集まり、真新しい機械を囲んで目を輝かせる瞬間です。
「これで明日から、ラクになるかな」
「かっこいい機械だな!」
そんな言葉が自然と飛び交い、ちょっとしたお祭りのような雰囲気になることもあります。
現場が良くなるって、こういう「ワクワク」から始まるのかもしれません。
本当の課題は、言葉になっていない
現場改善で一番大切なのは、ヒアリング力だとつくづく感じます。
というのも、本当の課題は、言語化されていないことがほとんどだからです。
管理者の方と話すと「効率を上げたい」「生産性を高めたい」という話になりますが、実際に現場に入ってみると、実務を担う方が悩んでいるのは「粉塵が大変」や「以前も機器あったが操作方法が分かりにくく使っていない」といった、もっと身近でリアルな悩みだったりします。
ヒヤリングでは、実際に現場に伺って、対象物の形状やサイズ、重量、周囲の環境、作業担当者、電源やエアーの有無、改善したい時期等を聞いていきます。
本当に必要な機能に絞って機器を開発できれば、結果として使いやすく、コストも抑えられます。そういった“ちょうどいい”開発ができたときは、まさに「やった!」という気持ちになります。
実際に現場を変えた!バキュームリフトの導入事例
ある現場では、30㎏の紙袋30個を週数回、パレットから容器に移し替える作業を外でしていました。若手社員が担当することが多かったのですが、身体への負担が大きく、工場長は解決方法を探していました。現場を確認ヒヤリングの上、工場の梁を活用し、そこにブームとバキュームリフトを設置することを提案。
バキュームリフトを使用することで、作業場のどこでも重量物を軽々と持ち上げられるようになりました。
これにより、1人では危険だった作業が安全に行えるようになり、作業スピードも大幅に向上。
何より現場の皆さんが「おお!すごい!」「これ便利だなぁ」と集まってワクワクしてくれたのが、私たちにとっても嬉しい瞬間でした。
北関東から、未来の現場を一緒につくりたい
現在、北関東を中心に、現場改善や新しい機器の共同開発に取り組んでいます。
地域のものづくり企業と手を取り合って、現場をもっと良くしていく——そんなプロジェクトに興味のある方がいれば、ぜひ一緒に挑戦したいです。
「こんな作業をどうにかしたい」
「こんなアイディアあるんだけど、形になるかな?」
そういった声を、ぜひ聞かせてください。